和書 - 研究書

『大航海時代の日本人奴隷 アジア・新大陸・ヨーロッパー増補新版』

『大航海時代の日本人奴隷 アジア・新大陸・ヨーロッパー増補新版』ルシオ・デ・ソウザ著, 岡美穂子著, 2021, 中公選書 戦国時代の日本国内に、「奴隷」とされた人々が多数存在し、ポルトガル人が海外に連れ出していたことは知らされていた。しかし、その実…

『甘さと権力――砂糖が語る近代史』

『甘さと権力――砂糖が語る近代史』シドニー・W・ミンツ著、川北稔訳、2021、ちくま学芸文庫 われわれが生きている社会や文化は、どのようにして形成されてきたのだろうか。その問いに砂糖を素材にして明確に答えたのが本書だ。世界中の人々にとってなくては…

『黒人と白人の世界史―「人種」はいかにつくられてきたか』

『黒人と白人の世界史―「人種」はいかにつくられてきたか』(世界人権問題叢書104)オレリア・ミシェル著, 児玉しおり訳, 中村隆之解説, 2021, 明石書店 「ヨーロッパ人は、アフリカ人を奴隷にしたために人種主義者になった」。本書は、大西洋奴隷貿易、奴隷…

『奴隷貿易を超えて―西アフリカ・インド綿布・世界経済』

『奴隷貿易を超えて―西アフリカ・インド綿布・世界経済』小林和夫著, 2021, 名古屋大学出版会 豊かな消費市場として発展を始めたアフリカが、18・19世紀の世界経済の興隆に果たした役割とは。奴隷貿易史観をこえ、現地の動向からインド綿布への旺盛な需要が…

『奴隷制南部と保護主義:南北戦争前期アメリカ経済史研究』

『奴隷制南部と保護主義:南北戦争前期アメリカ経済史研究』(青山学院大学経済史経済研究所研究叢書11)平出尚道著, 2021, 東京大学出版会 「アメリカ体制」と呼ばれた19世紀アメリカの保護主義的経済政策の実態に、州・地域・連邦・大西洋両岸という四つの…

『グローバルヒストリー2解放しない人びと、解放されない人々(シリーズ・グローバルヒストリー)』

『グローバルヒストリー2解放しない人びと、解放されない人々(シリーズ・グローバルヒストリー)』鈴木英明著,2020, 東京大学出版会 なぜ18世紀末から急速に奴隷制と奴隷交易は廃止されていったのか?そして、「解放」された人びとにいかなる「自由」をも…

『イギリスにおける奴隷貿易と奴隷制の廃止――環大西洋世界のなかで』

『イギリスにおける奴隷貿易と奴隷制の廃止――環大西洋世界のなかで』(同志社大学経済学研究叢書)布留川正博著, 2020, 有斐閣 奴隷貿易・奴隷制を廃止に導いたものとは何か。イギリスの奴隷貿易・奴隷制の廃止の過程を、アボリショニスト(廃止論者)の置か…

『貿易の世界史――大航海時代から「一帯一路」まで』

『貿易の世界史――大航海時代から「一帯一路」まで』福田邦夫著, 2020, ちくま新書 貿易は互いに利益をもたらすものと思われているが、その本質は奪い合いであり、近代以前の貿易は戦争そのものだった。現代でもTPPや米中摩擦に見られるように、貿易は各国の…

『資本主義と奴隷制』

『資本主義と奴隷制』エリック・ウィリアムズ著, 2020, 中山毅訳 産業革命は禁欲と合理主義の精神などではなく、黒人奴隷の血と汗がもたらしたことを告発した歴史的名著。なぜイギリスは世界ではじめての工業化を成し遂げ、ヴィクトリア時代の繁栄を謳歌しえ…

『奴隷船の世界史』

『奴隷船の世界史』布留川正博著, 2019, 岩波書店 その犠牲者は1000万人――400年にわたり大西洋上で繰り広げられた奴隷貿易の全貌が、歴史家たちの国境を越えた協力によって明らかになってきた。この「移動する監獄」で、奴隷はいかなる境遇に置かれたのか。…

『隠された奴隷制』

『隠された奴隷制』植村邦彦著, 2019, 集英社新書 マルクスの『資本論』には「隠された奴隷制」というキーワードが登場する。一般に奴隷制といえば、新大陸発見後にアフリカから連れて来られた黒人奴隷が想起され、すでに制度としては消滅している。しかし著…