新刊『アメリカの奴隷解放と黒人――百年越しの闘争史』

アイラ・バーリン著、落合明子・白川恵子訳、2022年2月25日、明石書店

日本の読者の中には、自由・平等・民主主義を掲げてイギリスから独立したアメリカが、なぜ独立時に奴隷制を廃止しなかった、あるいは廃止できなかったのか、そして奴隷制の廃止までになぜ九〇年もの歳月と国を二分する流血戦を要したのか、と素朴な疑問を抱かれている方も少なくないだろう。本書は、そうした問いを解き明かす研究の一端である。(引用元